2016年08月07日
【試合レポート】2016明治安田生命J2リーグ第26節愛媛FC戦

試合レポート

 またしてもセットプレーの弱さを露呈した。J2第26節愛媛FC戦。ザスパは苦手とする3バックのチームへの対策がハマり、試合の主導権を握ったものの、終盤にCKから失点し、痛恨の黒星を喫した。服部浩紀監督は「最後にセットプレー1本でやられてしまうところに自分たちの弱さが出てしまった」と肩を落とした。
 勝てばJ2残留争いで優位に立てる大事な一戦だった。前節アウェーでの東京V戦で8試合ぶりに勝ち点3を手にし、その勢いのまま今季2度目の連勝を狙った。服部監督も「何としても勝ち点を持ち帰りたい試合」と強調。敗戦だけは絶対に避けるべく、戦術練習を非公開にし、チーム一丸となって愛媛対策に取り組んで試合に臨んでいた。
 勝負の一戦に臨むスターティングメンバーは、勝利した東京V戦から2人を変更。右サイドバックに舩津徹也が復帰し、右サイドには小林竜樹が11試合ぶりに先発で入った。さらに注目はベンチ入りメンバー。新加入の鵜飼亮多、ルーカス ガウショの2人が入ったほか、昨季最終戦で右膝前十字靭帯断裂の大怪我を負った吉濱遼平が約8ヶ月ぶりに復帰となった。
 試合は愛媛対策が功を奏したザスパペース。立ち上がりから愛媛に自由なプレーをさせず、ザスパがボールを保持する場面が目立った。
 それでもシュートまで到達する場面が少なく、攻めながらも前半のシュートはわずか2本。逆に相手のコーナーキックでシュートを許すなど、セットプレーの守備で不安定さを露呈した。前半は互いに決定機を作れず、スコアレスで折り返した。
 後半は愛媛が盛り返し、ザスパは序盤から耐える時間帯が続いた。6分、自陣右サイドでのCKでは、再び相手をフリーにしてヘディングシュートを被弾。危ないシーンを作られた。
 攻撃では23分、左サイドでのスローインから高橋駿太が一気にPA内に侵入。右足を振り抜き、惜しいシュートを放った。
 拮抗した展開のまま時間が経過。ザスパは吉濱を投入して攻撃の活性化を図るも、狙い通りには行かなかった。
 ドローやむなしの雰囲気が漂い始めた試合終盤、セットプレーが勝負を分けた。
 44分、愛媛の左CK。ファーサイドに飛んだボールに対し、ザスパは競り負け、ヘディングシュートを許した。これはGK清水慶記が素早い反応でセーブするも、こぼれ球がクロスバーに当たって跳ね返ると、このボールを相手に押し込まれ、痛恨の失点となった。
 ザスパベンチも勝ち越しを狙って交代選手をピッチサイドに準備していた矢先の失点だった。1点ビハインドの展開となり、残り少ない時間でなんとか反撃しようと、ザスパは鵜飼、ルーカスの新戦力を立て続けに投入。迂回のロングスローで攻め込む場面をつくったが、同点ゴールは生まれなかった。
 終了のホイッスルとともに、ザスパイレブンはがっくりと膝を落とした。
 狙い通りに試合を進めながらも、崩しの精度の低さとセットプレーの脆さで結果をつかめなかった。特にセットプレーは最近の試合で失点が続いているだけに、トレーニングから集中力を高め、早急な修正が必要だ。
 残留争いのライバルチームが敗れたため、順位は20位に踏みとどまった。結果論だが、勝っていれば一気に差を広げられただけに、悔やんでも悔やみきれない1敗だ。
 ロングスローという武器でチームに新たな可能性を示した鵜飼、そしてチームの最後のピースとして期待が高まる吉濱の復帰と、今後に向けた明るい材料もあった。試合ごとにチームとしての積み上げを感じながらも、それがなかなか結果につながらない試合が続く。 
 「相手が前に来た時こそ、受けずに逆にこっちも前に出て行って、強い気持ちで戦うことができれば、もっと自分たちのいいサッカーができると思う。自分がそういう空気を出していきたいし、自分がそういう発言をするからには、結果を出さなくてはいけない。結果でチームに伝えていきたい」と吉濱。次節は3試合ぶりのホーム戦。残留争いから抜け出すためにも、もうこれ以上の敗戦は許されない。「絶対に勝つ」。チーム全員がそんな強い気持ちを持って戦い、必ず勝ち点3を勝ち取らなくてはならない。



【結果】
ザスパクサツ群馬 0−1 愛媛FC 

会場:ニンジニアスタジアム

7月31日(日)19時00分キックオフ
前半 0−0
後半 0−1
入場者数:3278人

詳しくは
http://www.thespa.co.jp/game/2016/game/160731.html
をご覧下さい

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