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2016年06月08日
【試合レポート】2016明治安田生命J2リーグ第16節愛媛FC戦
試合レポート
J2第16節、ホーム愛媛戦。前節、アウェーで清水に0―8という歴史的な敗戦を喫したザスパは、大敗のショックを払拭すべくサポーターとともに懸命に戦ったが、1―2で逆転負けを喫した。スタンドから飛び交う怒号、崩れ落ちる選手たち、ブーイングの嵐−。試合後、悲しい光景がスタジアムに広がった。
清水戦後の一週間、チームは懸命に前を向き、トレーニングに励んできた。「チーム全体が精神的に落ち込んでいたが、選手はきょうの試合に向けて切り替えて、気持ちを入れて試合に臨んでくれた」と服部浩紀監督。選手は全てを懸け、一丸となって愛媛戦に臨んでいた。
なんとしても勝たなければならない一戦で、服部監督は勝負の采配を見せた。清水戦からスタメンを3人変更。センターバックに川岸祐輔を起用し、右サイドには舩津徹也を置いた。そして何よりの奇策となったのが、ブラジル人マテウスのスタメン出場だった。服部監督はマテウスの守備面の難に目をつぶり、攻撃面でテクニックやキープ力といった長所に期待。大事な一戦で大きな博打に出た。
そして始まった試合は、立ち上がりから愛媛ペース。チーム全体での連動したプレスがうまくいかず、マテウス起用の負の部分が出た形となった。それでも守備陣を中心になんとか耐え、切り替えの早いサッカーで反撃した。
41分、ワンチャンスをものにしてザスパが先制した。相手のクリアボールを瀬川祐輔が猛然とダッシュして拾い、再び相手ボールとなりそうになったところをスライディングでブロック。瀬川に当たったボールがバイタルエリアの高橋駿太に渡り、ワントラップ後、左足を振り抜いてゴールネットを揺らした。
押し込まれる中、耐えて奪った先制ゴール。チームの執念が実った得点で、流れをつかむかに思われた。しかし、わずか4分後、まさかの事態で試合を振り出しに戻された。
自陣左サイドで相手に起点をつくられると、不用意に守備に入ったマテウスがPA内で相手を倒してファウル。まったく必要のないファウルで相手にPKを献上し、これを決められ、1−1で前半を折り返した。
マテウスの負の部分ばかりが目立ってしまった前半を受け、ハーフタイムのロッカールームではコーチ陣が懸命に守備の修正を図った。もう一度戦う気持ちを整え、選手たちは後半のピッチへ向かった。
勝負の後半、なんとしても勝ち越したいザスパだったが、逆の展開が待っていた。13分、自陣右サイドから簡単にクロスを許すと、ルーズな守備の隙を突かれ、逆転ゴール。1点ビハインドの苦しい状況に追い込まれた。
このままで終われないと、服部監督はすぐさまマテウスを交代。その後も次々に交代選手を送り込み、必死に反撃した。
すると徐々にザスパペースとなり、迎えた23分、途中出場の平秀斗が持ち前のスピードで裏へ抜け出そうとしたところ、相手選手のファウルを受けて倒された。このプレーで相手にレッドカードが出て、一人多い状態に。ここから圧倒的に攻め込んだ。
最大のビッグチャンスが33分。右CKをショートでつなぐと、最後は中央で川岸が強烈なヘディングシュート。しかし、相手GKのビッグセーブに阻まれ、同点ゴールを奪うことはできなかった。そして最後まで必死に戦ったが、ついに追いつくことはできず、痛恨の2連敗となった。
歴史的な大敗となった清水戦と比べ、試合内容に改善が見られたことは間違いない。だが、プロとして必要なのは結果だけ。服部監督は「本当に私を含め、選手もきょうの結果の責任を受け止めなくてはいけない」と敗戦を噛み締めた。
順位を20位に下げ、「降格」への危機感は高まるばかり。「苦しい状況が続くが、チーム全員で一つでも勝ち点を積み上げられるように、しっかり準備、努力をしていくしかない。誰ひとり、違う方向を向くことなく、一つになって、前を向いて進んでいくしかない」と松下裕樹。その言葉通り、選手、スタッフ、サポーターが一つになり、この苦境を脱したい。
【結果】
ザスパクサツ群馬 1−2 愛媛FC
会場:正田醤油スタジアム群馬
6月4日(土)19時30分キックオフ
前半 1−1
後半 0ー1
入場者数:4085人
詳しくは
http://www.thespa.co.jp/game/2016/game/160604.html
をご覧下さい。
本件に関するお問合せは(株)草津温泉フットボールクラブ 広報部
TEL:027-225-2350 FAX:027-225-2355