2016年05月06日
【試合レポート】2016明治安田生命J2リーグ第11節レノファ山口FC戦

試合レポート

 負けてはいけない一戦を落とした。田んぼのような状態のピッチで行われたJ2第11節アウェーレノファ山口FC戦。ザスパは気迫で屈し、0−2で敗れた。技術や戦術を度外視した状況でのゲーム。服部浩紀監督は「こういう(悪い)ピッチコンディションで、うちはきょう、セカンドボールや球際の部分が弱く、その結果がこの0−2というスコアに現れてしまった」と力負けを認めた。
 前節、ホームでの東京ヴェルディ戦に2−2で引き分け、連敗を4で止めたザスパにとって、今節は浮上のきっかけをつかむために絶対に勝たなければいけない一戦だった。山口はJ3から今季昇格してきたチームだが、現在J2で上位に食い込み、昇格初年度のチームとは思えない快進撃を繰り広げている。勢いのある難しい相手をどう倒すのか。東京V戦後の3日間のトレーニングでは、コーチングスタッフがミーティングで山口対策を説明。ピッチ上では入念なトレーニングが行われ、チームのこの一戦に懸ける思いが伝わってきた。
 そして迎えた3日の試合。朝から降り続く豪雨により、維新百年記念公園陸上競技場のピッチは時間とともに無残な姿になっていった。あらゆる場所にぬかるみができ、ピッチアップでは思わぬ位置でボールがストップ。足を取られる選手も続出した。さらに強風の影響で、サポーターは横断幕の掲示と旗による応援が禁止。ピッチ、スタンドともに、通常のサッカーの興行が困難な状況下、試合は強行された。
 ザスパは前節東京V戦から一人を変更。右サイドバックの一柳夢吾に代わって舩津徹也を入れ、その他は前節と同じメンバーを選んだ。
 ゲームは序盤からフィジカルと気持ちの勝負になった。ぬかるんだピッチの影響で思うようなボールコントロールができないだけに、両チームがロングボールを多用。水たまりで止まったボールめがけて複数の選手が飛び込み、こぼれ球を再び蹴り合うという場面が多発した。
 そんな状況の中、ザスパのチャンスはセットプレーだった。22分、右サイドからの高瀬優孝のCKを小牟田洋佑が頭で合わせてシュート。ボールは枠内に飛んだが、惜しくも相手GKのセーブに阻まれた。44分にはカウンターからチャンス。ハーフウェーライン付近で高橋駿太がボールを奪い、スペースに抜け出す常盤聡にパス。常盤が相手GKと1対1となるが、水たまりでボールコントロールを失敗し、シュートを打つことができなかった。
 スコアレスで折り返した後半、ハーフタイムに気合を入れ直してピッチに飛び出したザスパだったが、開始早々にミスから痛恨の失点を喫した。
 2分、自陣右サイドで起点を作られ、簡単にクロスを許すと、中央で坪内秀介がクリアミス。このこぼれ球がPA内で相手の前に落ち、簡単にゴールネットを揺らされた。
 ミスからの失点で1点ビハインドの苦しい状況に追い込まれると、反撃のために前掛かりになる選手たち。12分には右FKのこぼれ球からクロスバーをたたくシュートを放つなど、徐々に相手ゴールに迫っていった。服部監督も13分にマテウスと一柳を一気に投入するなど、積極的な選手交代で勝負に出た。
 しかし、35分、前掛かりになった逆を突かれ、カウンターから追加点を献上。難しいピッチコンディションの中で勝負を決定づける2失点目を許した。
 試合終了まで諦めずに戦い続けたが、最後までゴールは生まれず、勢いを増す豪雨の中で終了のホイッスルを迎えた。
 これで9試合勝利なし。順位も気付けば19位まで下降した。加えて下位3チーム中2チームが1試合少ない状況。もはや残留争いに片足を突っ込んでいると言わざるを得ない。「もう一度自分たちのベースであるハードワークの部分をしっかりやり、次の試合に向かっていきたい」と乾大知。もうこれ以上の敗戦は許されない。このまま落ちていくわけにはいかない。中3日で迎えるアウェー山形戦は、絶対に勝たなければならない。選手、スタッフともに、その「覚悟」を持って戦い、勝ち点3をもぎ取りたい。



【結果】
ザスパクサツ群馬 0−2 レノファ山口FC

会場:維新百年記念公園陸上競技場

5月3日(火祝)13時00分キックオフ
前半 0−0
後半 0ー2

詳しくは
http://www.thespa.co.jp/game/2016/game/160503.html
をご覧下さい。

本件に関するお問合せは(株)草津温泉フットボールクラブ 広報部
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