2016年04月28日
【試合レポート】2016明治安田生命J2リーグ第9節松本山雅FC戦

試合レポート

 悪い流れを断ち切ることはできなかった。J2第9節アウェー松本戦。2年ぶりのアルウィンで、ザスパが追い上げ及ばず1―2で敗れた。5試合ぶりのゴールという好材料はあったものの、結果は泥沼の4連敗。浮上のきっかけをつかめず、服部浩紀監督は「結果が出ないのは私自身の責任」と肩を落とした。
 連敗阻止に向け、心機一転、メンバーを入れ替えて臨んだゲームだった。開幕から若手の攻守の要としてスタメン出場を続けてきた小牟田洋佑と川岸祐輔の二人がベンチスタート。高橋駿太と常盤聡を2トップとし、右のアタッカーには小林竜樹を配置した。ボランチにも本職がセンターバックの青木良太をコンバートし、最終ラインには坪内秀介主将とともに乾大知が入った。
 試合は前半、ほとんど自分たちのいいところを出せなかった。松本サポーターで埋まったアルウィンの雰囲気に飲まれたのか、動きの硬い選手たち。球際の迫力で劣り、セカンドボールを相手にことごとく拾われる苦しい展開となった。
 まずは5分、自陣でこぼれ球を拾われ、枠内にミドルシュートを被弾。GK清水慶記が落ち着いてセーブしたが、いきなり押し込まれる相手ペースの立ち上がりとなった。12分には自陣左からのCKで、変化をつけたプレーにマークが甘くなり、シュートを許した。27分には松本得意のカウンターからPA内で決定機を作られるピンチ。しぶとい守りで耐えたが、あとわずかで失点というシーンを立て続けに作られた。
 その直後の29分、一発の裏への飛び出しに対応できず、先制点を献上した。自陣右サイドからロングボールを許すと、これに反応した相手選手の斜めの動きで背後を取られ、PA内で簡単にトラップされた。懸命に戻った坪内も簡単にかわされると、GK清水もシュートを防げず、ゴールネットを揺らされた。
 前半唯一のチャンスは39分、カウンターで常盤聡が相手のバイタルエリアまで侵入。最後はPA内でタイミングを図ってシュートを放ったが、これは相手DFにブロックされた。
 圧倒的に相手ペースのまま、1点ビハインドで前半を折り返した。
 反撃したい後半、服部監督は次々に攻撃的な選手を投入。まず12分にボカを送り出し、前線のターゲット役を託した。
 しかし、この選択が結果的にチームをさらに苦しい状況に追い込んだ。思うようにチャンスが作れない状況で迎えた22分、自陣PA内でボカがアフター気味に相手を倒してファウル。PKを献上し、2失点目を許した。
 2点ビハインドになったことで気持ちが吹っ切れたのか、ザスパは急に攻撃に迫力が出始めた。前への推進力が高まり、素早いカウンターで敵陣深くまで入り込んだ。
 そして迎えた35分、右サイドで松下裕樹が起点をつくり、走り込んだ瀬川祐輔へとパス。瀬川のファーサイドへの絶妙なクロスに高橋が走り込み、頭で合わせて1点を返した。
 その後も次々に松本ゴールへと迫っていくザスパ。だが、大事な場面で決定力不足を露呈し、同点ゴールを奪えなかった。瀬川らが決定機を逃したことで、1点ビハインドのままロスタイムに入った。
 反撃ムードを継続している中で迎えた46分、自陣でのスローインを相手に奪われると、その流れからPA内に侵入され、相手を止めに入った舩津徹也がファウルを取られてこの試合2度目のPKを献上した。
 このPKはシュートがポストに当たったことで難を逃れたが、残り時間はわずか。最後まで懸命に攻める姿勢を貫いたが、追いつくことはできなかった。
 うなだれる選手たち。乾は「前半は守備に終わってしまったが、後半は自分たちのペースに持っていけたし、その中で同点、逆転という雰囲気もあったが、そのスイッチを入れるのが遅すぎた」と試合運びの拙さを嘆いた。
 残留争いが現実味を帯びる4連敗。浮上のきっかけをつかめないチームは苦しみ続けているが、次節はまたすぐにやってくる。しかもこの後は大型連休による3連戦。悪い流れを止めなければ、泥沼にはまる可能性もある。「ゴールデンウイークの連戦が始まるし、下を向かず、諦めずにやっていくしかない」と小林。次節はホーム東京ヴェルディ戦。もうこれ以上の連敗は許されない。



【結果】
ザスパクサツ群馬 1−2 松本山雅FC

会場:松本平広域公園総合球技場

4月23日(土)18時30分キックオフ
前半 0−1
後半 1−1

詳しくは
http://www.thespa.co.jp/game/2016/game/160423.html
をご覧下さい。

本件に関するお問合せは(株)草津温泉フットボールクラブ 広報部
TEL:027-225-2350 FAX:027-225-2355