※テスト運用中
2015年09月01日
【試合レポート】第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会1回戦FC岐阜SECOND戦

試合レポート

 「日頃から感じている、プラスよりもマイナスの面が改めて明確になった」。試合後の服部浩紀監督の言葉がすべてを物語る試合だった。29日に行われた天皇杯1回戦。ザスパは東海社会人リーグ1部に所属するアマチュアチーム、FC岐阜SECONDに1−2で敗れ、早々と大会から姿を消した。前半にミスから2失点を喫すると、後半に1点を返すのが精いっぱい。プロがアマに敗れる失態に、試合後のスタンドからは罵声に近い檄が飛んだ。
 代替日程で行われたJ2第27節FC岐阜戦から中2日。一週間で3試合を戦う過密日程のザスパは、リーグ戦から大幅にメンバーを入れ替えた。岐阜戦から引き続いてスタメンに名を連ねたのはDF小柳達司とMF吉濱遼平の2人だけ。その他のメンバーはここ最近、試合から遠ざかっていた選手も多く、そうした選手の奮起、アピールにも期待が掛かった。
 ザスパは前半立ち上がり、開始2分で最初のチャンスをつくった。敵陣右サイドで細かいパスをつなぎ、PA内へ。シュートまでは至らなかったが、吉濱、DF久富良輔、MF永井雄一郎の3人がいい連係で好機を演出した。
 相手は格下。このまま一方的な試合になるだろう。この後、そんな思いとは真逆の展開が待っていた。
 3分、自陣右サイドのマークが緩く、簡単にクロスを許すと、中央でもマークが甘く、相手をフリーに。シュートこそ打たれなかったが、危ない場面だった。5分にはハーフウェーライン付近で永井がボールを奪われ、カウンターを受けてミドルシュートを被弾。集中力を切らしたプレーが続き、自らリズムを崩していった。
 そして悪夢が始まった。11分、自陣右サイドで永井がボールロストすると、その後、簡単に中央のバイタルエリアまで運ばれ、そこでも誰もプレッシャーを掛けず。ほぼフリーの状態でシュートを許し、先制ゴールを献上した。
 まさかのビハインドで目が覚めたのか、直後から猛反撃に出たザスパ。数分おきに敵陣深くまで入り込む好機をつくっていくが、どうしてもゴールネットを揺らすことができなかった。20分にはFW小牟田洋佑のバックヘッドがクロスバーに阻まれるなど運にも見放されると、24分には永井がけがでFW大津耀誠と早々と交代。雲行きは怪しくなるばかりだった。
 そして25分、目を覆いたくなるような光景が繰り広げられた。ゴールから30メートルほど離れた位置での相手のFK。相手のキッカーの直接ゴールを狙ったボールがGK北一真の正面に飛ぶと、北がボールをはじいた。そして、PA内にこぼれたボールに素早く反応したのは、岐阜SECONDの選手だった。痛恨の2失点目を与えた。
 その後の度重なるチャンスにも、決定力を欠くザスパはゴールを奪えず。2点のビハインドを背負ってハーフタイムに入った。
 プロとして絶対に負けられないザスパは、後半開始とともに猛反撃に出た。2分にはDF夛田凌輔、6分には吉濱が枠内をとらえるシュートを放ち、10分には大津のシュートがポストを襲った。
 そして20分、夛田に代わって入ったDF川島將のロングスローから、大津がゴール右隅に流し込んでやっと1点。ついにゴールをこじ開けると、そこからは一方的に攻め込んだ。
 23分には小牟田に代えてエースMF江坂任を投入。ほとんどの時間を敵陣でプレーし、何度も決定機をつくりだし、岐阜SECONDゴールに迫った。だが、どうしても2点目は生まれなかった。
 実に27本ものシュートを打ちながらも、奪ったのは1点止まり。その上ミスから2失点を喫すれば、アマチュア相手とはいえ勝てるはずもなかった。
 服部監督が「メンタル的な部分でふわふわしている選手がいたし、それがプレーにも出てしまっていた」と振り返ったように、どこかで相手を甘く見ていたことが、屈辱の敗戦の最大の要因だろう。どう足掻こうが、もはやプロのザスパがアマの岐阜SECONDに敗れてしまった事実は変えられない。服部監督は「こういう結果になってしまったということを、私自身もクラブも選手も真摯に受け入れなければいけない」と強調する。
 この日の結果から何を学び、どう今後につなげていくか。「本当に反省すべき点が多い試合だが、リーグ戦で同じことを繰り返してはいけない。自分たちの悪い癖をしっかり反省し、修正して、結果にこだわって残り試合を戦っていきたい」とMFアクレイソン。その言葉を信じたい。



【結果】
ザスパクサツ群馬 1‐2 FC岐阜SECOND

会場:群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場

8月29日(土)15時00分キックオフ
前半 0−2
後半 1−0
入場者数:1008人

詳しくは
http://www.thespa.co.jp/game/2015/game/150829.html
をご覧下さい。

本件に関するお問合せは(株)草津温泉フットボールクラブ 広報部
TEL:027-225-2350 FAX:027-225-2355