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2015年07月29日
【試合レポート】2015明治安田生命J2リーグ第26節大分トリニータ戦

試合レポート

 またしても悪癖が顔を出し、勝負どころの一戦を落とした。前節長崎戦に引き続き、九州でのアウェー2連戦となったザスパは、最下位大分を相手に0−2で敗退。序盤のいい時間帯を逃して前半をスコアレスで折り返すと、後半立ち上がりに集中力を欠いて2失点。2連戦を2連敗という最悪の結果に終わり、服部浩紀監督は「今、ここが踏ん張りどころ。反省すべきところはしっかり反省し、群馬に帰ってもう一度立て直したい」と必死に前を向いた。
 5試合負けなしの状況で迎えた前節長崎戦を0−1で落とし、連敗だけは絶対に避けたい中で今節に臨んだザスパは、長崎戦からスタメンを2人変更。MF坂井洋平とFW野崎桂太が2試合ぶりに復帰し、MFアクレイソンとFW小牟田洋佑が外れた。攻撃陣のポジションも若干入れ替え、前節トップ下に入ったMF小林竜樹が左サイドに回り、代わりにMF吉濱遼平がトップ下に入った。
 ホーム大分が「大分総力戦」と題し、大分県民を無料招待してスタジアムを盛り上げた一戦。1万5千人を超える観客が詰めかけた試合は前半、大観衆の声援に応えたい大分が立ち上がりに積極的に前に出た。集中して守りたいザスパだったが、開始わずか3分でCKを与える苦しい展開。このCKは決定機にはならなかったものの、今季の課題である立ち上がりの試合運びに不安を残した。
 開始5分間の押し込まれた時間帯を耐えると、その後は一転してザスパペース。7分に左サイドを起点にチャンスをつくり、DF小林亮が惜しいクロスを供給した。このプレーで得た8分のCKでは、MF松下裕樹のファーサイドへのボールをDF有薗真吾がフリーでヘディングシュート。これは惜しくも目の前のMF江坂任の背中に当たり、ゴールと逆方向へ飛んでいった。直後の9分にも惜しい場面。相手のクリアボールをMF坂井洋平が広い、ダイレクトでDFラインの裏へ。このボールに江坂が反応し、PA内右サイドから右足でシュートを放った。さらに11分、最大の決定機が訪れた。坂井が左サイドから逆サイドへロングボールを送ると、相手の中途半端なクリアがPA内の吉濱の足元へ。吉濱が素早い切り替えしで相手DFを振り切り、利き足ではない右足で枠内に鋭いシュートを放った。しかし、相手GKの好守でゴールとはならなかった。直後のCKも、吉濱がGKの取りにくい絶妙なエリアに蹴り込み、あと一歩でゴールという惜しい場面。さらにこのCKの2次攻撃では、左サイドからの小林亮のクロスを江坂が頭で合わせ、相手ゴールに迫った。
 押せ押せムードが高まる中、15分過ぎにはカウンターを受けて逆にピンチに。相手の波状攻撃を体を張った守りで跳ね返し、何とか事なきを得た。その後、試合は落ち着き、互いに相手の出方を探る展開。ザスパは徐々にDFラインが下がり、大分の攻撃を受ける場面が増えていった。大分FW高松大樹への対応に苦慮し、ポストプレーから起点をつくられ、危ないシーンを何度も作られた。
 40分には相手スローインからクロスを上げられると、高松のヘディングでの落としから大分DF若狭大志のシュートがクロスバーを襲った。さらに大分の攻撃は続き、連続してPA内でのプレーを許したが、何とか瀬戸際で踏ん張り、スコアレスで折り返した。
 ハーフタイムを経て、迎えた後半。落とし穴は課題の立ち上がりだった。相手のキックオフで試合が再開すると、ロングボールを高松に収められ、簡単に自陣左サイドで起点を作られた。そして、やむなくCKを献上。前半に続いて立ち上がりに相手にCKを与える嫌な展開となると、このCKから高松にヘディングシュートを許し、鋭いボールがゴールネットに突き刺さった。
 ビハインドを背負い、ザスパは勝ち点を得るためには1点が必要となったが、攻撃がかみ合わない状況が続いた。6分に小林竜樹のサイドチェンジを受けた江坂が、左サイドから惜しいクロスを上げた以外、チャンスをつくれないまま時間が経過していった。
 そして10分、自陣でのミスから決定的な追加点を許した。自陣左サイドで松下裕樹がボールを失うと、そのままの流れからPA内に入られ、最後は中央でシュートを打たれて失点し、0−2となった。
 その後、15分に小林竜樹に代えてMFオリベイラ、野崎に代えて小牟田と2枚のカードを一気に投入。それでも思うような攻撃が仕掛けられずにいると、さらに32分には坂井に代えてFW永井雄一郎を送り込み、システムも4−1−4−1に変更して攻めに出た。しかし、攻撃はかみ合わず、ミスも目立って決定機をつくれずに時間だけが経過。ゴールネットを揺らすことができず、終了のホイッスルを迎えた。
 痛恨のアウェー2連敗。前節長崎戦も今節も、内容的に負けるべくして負けたという印象は薄く、自分たちのミスや気持ちの弱さから勝ち点を逃している印象が強い。DF青木良太は「正直、これがチームの現状。この状況をどうとらえ、しっかり前を向いて戦えるか。アウェーの連戦でともにミスからの失点が続いて負けている。個人としてもチームとしても、もっともっと強い気持ちを持って戦わないといけない」と自戒を込めて警鐘を鳴らす。
 第24節栃木戦までの5試合負けなしで得た上昇気流は消え、2連敗で一気に下位チームとの差を気にしなければいけない状況に一変した。冒頭の服部監督の言葉通り、まさに今が踏ん張りどころ。次節はホームに戻り、再び最下位チームである岐阜を迎える。この一戦を落とせば降格争いに巻き込まれることは確実。今季の残り試合の照準を上に合わせるのか、下に合わせるのか、瀬戸際の大きな一戦となる。「自分たちはチャレンジャーだという気持ちを持って、練習から、私生活も含めて次の岐阜戦に向けて集中していきたい」と有薗。一切の甘え、緩みをなくし、すべてを懸けて次戦に臨み、勝利をもぎ取りたい。



【結果】
ザスパクサツ群馬 0‐2 大分トリニータ

会場:大分銀行ドーム

7月26日(日)18時00分キックオフ
前半 0−0
後半 0−2

詳しくは
http://www.thespa.co.jp/game/2015/game/150726.html
をご覧下さい。

本件に関するお問合せは(株)草津温泉フットボールクラブ 広報部
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