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2015年07月09日
【試合レポート】2015明治安田生命J2リーグ第22節ロアッソ熊本戦

試合レポート

 「負けに等しい引き分けだった」。試合後、服部浩紀監督は結果に納得していない様子だった。ザスパはホームで20位熊本と対戦し、1−1でドロー。PKで得た先制点を生かすことができず、ホームでの連勝は果たせなかった。
 前節、5試合ぶりに勝利を手にしたザスパは、徳島戦で値千金の決勝ゴールを決めたFW野崎桂太が第12節福岡戦以来となる先発出場。服部監督は「前節のゴールでのっている。勢いを生かしたかった」と野崎起用の狙いを説明した。また、DFラインには前節、前半序盤に交代出場し、安定感あるプレーで勝利に貢献したDF有薗真吾が入った。対する熊本は昨季までザスパに在籍したDFクォン・ハンジンがスタメン出場。同じく古巣との対戦となったFW平繁龍一はベンチスタートとなった。
 試合前、服部監督は「立ち上がりからどんどん攻める。相手は必ず隙がある」と強調。アウェー連戦となる熊本のコンディションを見極め、序盤から積極的に前に出ることを指示した。しかし、試合は序盤から熊本ペース。ザスパは思うようにボールがつながらず、なかなかリズムを作れなかった。15分過ぎまでは自陣でプレーする場面が多く、我慢の展開となった。
 相手ペースの中、ワンプレーで一気に形成が逆転した。16分、右サイドの低い位置からDF夛田凌輔がアーリークロスを上げ、中央でMF吉濱遼平がヘディングで前へ。PA内に飛んだボールに野崎が競り合いにいくと、熊本DF鈴木翔登が遅れて競り合いに入って交錯。2人が激しくぶつかって倒れると、このプレーが鈴木のファウルとなり、ザスパにPKが与えられた。
 激しい交錯のため、両選手の無事を確認した後でプレー再開。20分、自らPKを蹴ることを選択した野崎が、相手の揺さぶりにも動じず、冷静に相手GKの逆を突き、先制ゴールを奪った。
 思わぬ形でリードしたザスパだったが、その後も自陣に押し込まれる展開が続いた。選手間の距離が遠く、必死に守ってもクリアボールをすぐに相手に拾われる悪循環。PKのシーン以外、全くチャンスを作れなかった。
 そして34分、我慢の限界が訪れた。自陣左サイドでDF小林亮がFKを与えると、このセットプレーを守り切れずに失点。タイミングを外した相手のキックにマークが一瞬ずれ、オフサイドのセルフジャッジも重なって同点ゴールを許した。
 振り出しに戻った試合は、その後も熊本ペース。ザスパはカウンターを中心に攻撃するも、個人でのアタックが多く、迫力のある仕掛けができなかった。守備陣が踏ん張り、1−1のままで折り返した。
 後半は時間とともに両チームの前に行く意識が高まり、目まぐるしく攻守が入れ替わる激しい試合となった。互いに次々と交代選手を送り込み、どん欲に勝利を求めて戦った。その中でもより多くのチャンスを作ったのは熊本。ザスパはGK富居大樹の好セーブが光り、土俵際で勝ち越しを許さなかった。
 攻撃では途中出場のMF永井雄一郎やMFオリベイラが積極的な仕掛けやシュートを見せるも、決定機までには至らず。全体的に選手の連動性が悪く、厚みのある攻撃を仕掛けることができなかった。終盤は互いにカウンターの仕掛け合いとなるも、両チームともゴールネットを揺らすことはできず、痛み分けのドローに終わった。
 ホームでの2連戦ということを考えれば、連勝で一気に巻き返しの勢いを加速させたかった。服部監督も「連勝できれば、今後、上を見て戦っていけるので、勝たなくてはいけなかった」と率直に悔しさを語った。だが、下を向く必要はないだろう。横山が「チーム全体がポジティブに一つになって戦うことが大切」と強調するように、3戦負けなしの現状を前向きにとらえつつ、課題を修正していくことが必要だ。次戦は3連戦の締めくくりとなるアウェー千葉戦。前半戦では2−0と完勝している相手だが、現在4位に位置するチーム力はリーグ屈指。「上位を相手にどんな形で連戦を締めくくれるか、という試合。これに勝てばチームも上に行ける」とFW江坂任。その言葉通り、後半戦での上位浮上に向け、高いモチベーションを持って戦い、アウェーで勝ち点3を持ち帰りたい。



【結果】
ザスパクサツ群馬 1‐1 ロアッソ熊本

会場:正田醤油スタジアム群馬

7月4日(土)19時00分キックオフ
前半 1−1
後半 0−0
入場者数:1618人

詳しくは
http://www.thespa.co.jp/game/2015/game/150708.html
をご覧下さい。

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