2015年05月07日
【試合レポート】２０１５明治安田生命Ｊ２リーグ第１２節アビスパ福岡戦
試合レポート
チームの未熟さを露呈した敗戦だった。立ち上がりにセットプレーから失点すると、その後も失点を重ねて前半だけで３失点。２点差に迫って迎えた後半も、序盤に追加点を許すなど試合運びの拙さが目立った。第２の故郷でのふがいない敗戦に、服部浩紀監督は「試合の入りがすべて。采配を振るう前にやられてしまった」と悔しさをかみしめた。
中２日での連戦。ザスパは前節もアウェーでの京都戦を戦っており、ホーム２連戦となった福岡とのコンディションの差が心配された。そんな声に対し、ＭＦ黄誠秀は「連勝による慢心もなかったし、実際にみんなすごく気持ちを込めてこの試合に臨んでいた」と振り返る。
試合は立ち上がりの５分、ハイボールの対応に追われたＤＦ青木良太が、自陣ＰＡ手前で相手選手を倒してＦＫを献上。ザスパはこのＦＫを直接蹴り込まれ、いきなりビハインドを背負う苦しい展開となった。「福岡はやはり上位にいるチーム。ああいうミスを見逃してくれなかった」と服部監督。条件面のハンディを気持ちで補おうと試合に臨んでいたザスパだったが、福岡の精度の高さに出ばなをくじかれた。
序盤の失点で気落ちしたのか、ザスパは目に見えて球際で競り負け、ボールを奪われるシーンを連発。１２分には福岡ＦＷ金森健志に長い距離のドリブル突破を許し、シュートまで持っていかれた。
相手ペースで試合が進む中、最初のチャンスは１５分に訪れた。右サイドからＤＦ川島將がロングスローを放つと、一度はクリアされたが、ＰＡ付近にこぼれてきたボールにＦＷ野崎桂太が素早く反応。反転して右足シュートを放ち、枠をとらえた。「あそこで決めていれば、展開は違ったはず」と野崎。相手ＧＫの好セーブでゴールネットを揺らすことはできなかった。
その後はまさに防戦一方。チーム全体の運動量が少なく、ボールを持ってもパスの出しどころに困る場面が目立った。出足の鋭い相手につぶされ、思うように攻撃を組み立てることができなかった。
それでも粘り強く守り、１点ビハインドでしのいでいれば反撃のチャンスもあっただろう。２３分、右サイドからのアーリークロスに、守備の人数がそろっていながらも、遠いサイドのマークが外れ、ヘディングシュートを許して追加点を献上した。さらに２７分、今後は前掛かりになった逆を突かれ、カウンターで３失点目。左サイドからのグラウンダーのクロスを中央で合わされた。
その直後、右サイドからのＤＦ久富良輔のクロスをＭＦ永井雄一郎がフリーで合わせるも、枠をとらえることはできなかった。
思うように攻め込めないザスパは、流れを変えようとＭＦ吉濱遼平の投入を準備。交代のためにピッチサイドに立った３９分、カウンターでＭＦ江坂任がＰＡ内に侵入すると、相手ＤＦに倒されてＰＫを獲得。４１分にこのＰＫをＭＦ松下裕樹がゴール左隅に決め、１点を返した。
間髪入れずにＭＦアクレイソンに代えて吉濱を投入。反撃ムードを高めてハーフタイムに入った。
「ここからだ」「相手は落ちる一方だ」「やらなきゃだめだ」。ロッカールームでは選手の互いを鼓舞する声が飛び交った。そして、氏家英行ヘッドコーチの激しい檄が飛んだ。「お前たち、目を覚ませ」。
後半、立ち上がりから果敢に前に出た。１０分過ぎまで、持ち味の前線からの激しい守備を取り戻したかのように見えた。だが、パスミスや連係ミスが目立ち、思うようにチャンスをつくれなかった。
そして１１分、またしても前掛かりになった逆を突かれ、カウンターから試合を決める４失点目を奪われた。
それでも勝負を諦めることなく、最後までゴールを奪いにいった。野崎や吉濱らが惜しいシーンをつくった。だが、ゴールネットを揺らすことはできなかった。その一方、負傷退場したＧＫ富居大樹に代わって出場したＧＫ北一真が好セーブを見せるなど、さらなる追加点も許さなかった。
試合は１−４から、スコアを動かすことなく、終わった。
多くの課題が見えた試合だった。短期間でチームとしてどこまで修正できるのか。再び中２日で行われる次節は３試合ぶりのホーム戦となり、昨季Ｊ１の強豪・大宮を迎え撃つ。簡単な相手ではないことはわかっているが、ホームでの連敗は絶対に許されない。服部監督は「自分たちのやるべきことをもう一度徹底し、次に向けて切り替えてやっていく」と力を込めた。
【結果】
ザスパクサツ群馬 １‐４ アビスパ福岡
会場：レベルファイブスタジアム
５月６日（水・祝）１３時００分キックオフ
前半 １−３
後半 ０−１
詳しくは
http://www.thespa.co.jp/game/2015/game/150506.html
をご覧下さい。
本件に関するお問合せは（株）草津温泉フットボールクラブ 広報部
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