2015年03月16日
【試合レポート】2015明治安田生命J2リーグ第2節ロアッソ熊本戦
試合レポート
前節、ホームで7年ぶりの開幕を迎え、J昇格後最高となる11198人の観客を集めたザスパ。単純計算で群馬県民の200人に1人がスタジアムに駆けつけた一戦で、横浜FCに0―1で敗北したにも関わらず、ファンやサポーターは拍手と声援を送り続けた。「次こそ、期待に結果で応える」。チーム全員が次の熊本戦に向け、強い決意を胸に刻んだ。
12日には緊急の選手ミーティングを開催するなど、一体感を高めて熊本の地に乗り込んだ。なんとしても勝利が欲しい一戦で、服部浩紀監督はFW野崎桂太に代え、2年目のFW大津耀誠をスタメンに起用。対する熊本は、昨季までザスパのエースとして君臨したFW平繁龍一が数日前のけがでベンチ外となった。
試合は立ち上がりから大津とFWタンケの長身2トップが存在感を発揮し、ザスパペースで進んだ。開始数分で2人のコンビからファーストチャンスを演出。タンケのシュートは大きく枠をそれたが、熊本守備陣の警戒心を煽るには十分だった。
そして5分、スローインを受けたタンケがディフェンダーを背負いながら中央に流すと、大津が相手を引きつけて左へパス。2人のプレーで熊本守備陣が右サイドに引きつけられ、左サイドには広大なスペースが空いた。そこに大卒ルーキーのMF江坂任が走り込み、パスを受けてからの4タッチ目で左足のシュート。押さえ込まれたグラウンダーのボールが、華麗にゴールネットを揺らした。
待望のシーズン初ゴールで勢いに乗るザスパは、その後も果敢に追加点を狙った。2トップは体を張ってためをつくり、江坂とMF吉濱遼平の2列目がテクニックあふれる仕掛けで相手を揺さぶると、DF小林亮とDF夛田凌輔の両サイドバックも果敢に攻め上がるなど、厚みのある攻撃で熊本ゴールに迫った。
しかし押せ押せムードで迎えた28分、自陣での判断ミスで流れを失った。PA付近でボール処理にもたつき、ボールを奪われ一気にピンチに。PA内でのタックルで相手を倒すと、これがファウルと判定され、PKを献上。29分、同点に追いつかれた。
さらに5分後、今度はDFラインでのパス回しの最中、足を滑らせてボールロスト。相手選手にGK富居大樹との1対1の状況をつくられ、逆転を許した。
前半の45分間、試合の主導権を握っていたのはザスパだった。だが、スコアは1―2。自分たちのプレーに手応えを感じていたからこそ、このまま敗れるわけにはいかなかった。
後半19分、MF松下裕樹がFKを獲得。やや遠い距離のFKとなったが、MFアクレイソンが低い弾道で壁の下を抜き、待望の同点ゴールを叩き込んだ。キッカーをめぐって味方同士でもめたのも、結果を求める強い気持ちの表れか。服部浩紀監督が「みんなの思いが乗り移った」と表現するゴールで、試合を振り出しに戻した。
アディショナルタイムを含めた残り約30分間、何度かのピンチはあったものの、ほぼザスパペースで進んだ。タンケやMF永井雄一郎、そして終了間際には小林亮が決定機。だが、勝ち越しゴールは生まれなかった。
アウェー熊本の地で後半に追いつき、2015シーズン初の勝ち点を手にした。それでも選手は複雑な表情を浮かべながらロッカールームに引き上げていった。小林亮が「こういう試合を勝ちきるチームにならないと、上にはいけない」と強調したように、内容的には勝ちゲームだったからこそ、引き分けに終わったことを満足できなかった。
試合後の記者会見で服部監督は、勝ち点2を逃した悔しさとともに、「未来を感じるゲームだった」と前向きに語った。開幕2戦を終え、チームが確実に前進していることは示した。再びホームとなる次節大分戦。あとは勝利という結果を出すだけだ。
【結果】
ザスパクサツ群馬 2‐2 ロアッソ熊本
会場:熊本市水前寺競技場
3月15日(日)13時キックオフ
前半 1−2
後半 1−0
詳しくは
http://www.thespa.co.jp/game/2015/game/150315.html
をご覧下さい。
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